- 1 自然派ワインとは?どんなワインのこと?
- 2 自然派ワインへの理解を深める|初心者におすすめの書籍、雑誌10選
- 2.1 自然派ワイン入門|イザベル・レジュロン
- 2.2 奇跡の自然ワインを! ヴァン・ナチュールの名作300本|シルヴィ・オジュロ、アントワーヌ・ジェルベル
- 2.3 ウグイス アヒルのビオトーク〜ヴァン・ナチュールを求めて|紺野 誠、斎藤 輝彦
- 2.4 ナチュラルワイン:いま飲みたい 生きたワインの造り手を訪ねて|中濱 潤子
- 2.5 ナチュラルワイン入門|藤巻 一臣、中尾 有、紺野 真、岡田 悦和 監修
- 2.6 アウトローのワイン論|勝山 新作
- 2.7 ヴィノテーク|2020年2月号ビオワイン、ヴァン・ナチュレル特集
- 2.8 Casa BRUTUS | 2014年1月号
- 2.9 Winart|2017年1月号
- 2.10 Winart|2013年7月号
自然派ワインとは?どんなワインのこと?
↓書いてるうちにすごく長くなっちゃったので飛ばしていただいて全然構いません汗
「自然派ワイン」「ヴァンナチュール」「ナチュラルワイン」などなど、ここ10年ほどでよく耳にするようになったワードの一つですね。
何を隠そう、筆者もこのいわゆる「自然派ワイン」というものの大ファンであります。
自然派ワインじゃないとダメ!
ってわけではないのですが
、初めて自然派と言われるワインを飲んだ時からその味わい、その飲み口のスムーズさの虜になってしまいました。
ただこの名称に明確な定義はないため、人によって理解がバラバラ。
有機農法でブドウを造っていたら自然派ワインだとか、いやいや有機農法をで栽培をした上で、酸化防止剤を全く加えないのが自然派ワインだとか本当に人それぞれです。

ちなみに筆者のイメージを非常に簡潔に言いますと、
農薬や化学肥料を使わずに健全に育てられたブドウ、そこからエネルギッシュな液体が抽出、天然酵母で醗酵が始まり、補糖や補酸もしない、醸造時、瓶詰め時に酸化防止剤(亜硫酸塩)を添加しない(あるいは最小限に抑える)。
できる限りの介入をせず、その土地、そのヴィンテージの個性をワインに映し出す…こんな感じでしょうか?
言葉で言うのは簡単ですが、そういった酸化防止剤を使わないような造り方は非常にリスキー。
ヴィンテージの影響をモロに受けますし、ブドウ自体に力がない年もあるでしょう。
醸造家が判断をひとつ謝るとネガティヴな要素が出てしまったりすることもあります。挑戦する生産者は本当にすごいなと思います。
また非常に繊細な液体ですので、瓶詰め後の管理が悪いと香りや味わいが損なわれてしまいます。
ワイナリーから輸入元、販売店や飲食店、エンドユーザーの管理が非常に重要になってきます。
あとは飲むタイミングも重要ですね。
出荷されたタイミングが早すぎるとそのワインの飲み頃になる前に市場に出てしまいますし、液体が落ち着いてない状態で飲まれてしまい良い印象を与えないと言うこともあります。
※自然派と呼ばれるほとんどの生産者は個人でやってるような小さな小さなワイナリーです。つまり自分のところで熟成させるだけの資金力がなかったりもします。輸入元や販売店、飲食店、そして私たちエンドユーザーの努力と忍耐も必要になりますね。
特に自然派の造り手だと開けるタイミングによっては還元臭、酢酸臭、豆臭などなどのネガティヴな要素が出てしまったりもします。
還元臭なんかは軽いものでしたら抜栓後のデキャンタージュやグラスでのスワリングで解決するものもありますし、瓶熟で解決することもあります。
豆臭や酢酸臭は、醸造、瓶詰めの段階での問題。
酸化防止剤を添加しないことにより起こる欠陥や清潔でない醸造所から出る欠陥だと思います。(ただ揮発酸はごく微量ならばワインに絶妙な妖艶さを付与したりもします。)
私の経験上の話ですが、
ネガティヴな要素があっても熟成により解決するもの(より良い状態になるもの)、大きな変化はないもの、そもそも熟成に耐えることができないものなど色々ありました。

なんか難しい話になってしまいました。ここまで書くつもりなかったんですが汗
まあとにかく世話の焼けるワインたちなんですよ。愛を込めて。
アンチ「自然派ワイン」の方も多くいらっしゃいます。
おそらく過去に経験されたものが良くないものだったのでしょう。その名前を聞いただけで毛嫌いされる方もいます。
まあそれはそれでお気持ちわかります。私も美味しくないのは好きになれませんし。
でも良いものは本当に良いと言うのを知ってしまっているので、なかなかやめられないんですよねw
アンチな方にも是非一度そういった良い状態のものを飲んで頂きたいと思う今日この頃であります。
また近年は個々の技術も上がり、醸造所も綺麗になったり、輸入元や販売店、飲食店の努力があったりして、10年前に比べるとそういったネガティヴなものはかなり減ってきたように思います。これからの発展により期待がかかりますね。
これから自然派ワインを飲もうと思っている方への私なりのアドバイスとしては
- まずは昔からこういった造り方にチャレンジしている熟練の造り手のワインを買う(他に手を出すのはその後で)
- 信頼できる経験豊富なワインショップのスタッフさんなり、飲食店のソムリエさんの意見をしっかり聞く
この二つです。こういったワインに真剣に向き合ってきた経験が物を言うはずです。
美味しいワインを自力で探すより(そもそも飲まなきゃわからない)、信頼できる詳しい人を見つけた方が早いです。
長くなりました。上手くまとめられずホントにスミマセン…..
自然派ワインへの理解を深める|初心者におすすめの書籍、雑誌10選
自然派ワイン入門|イザベル・レジュロン
フランス初の女性マスター・オブ・ワインとなったイザベル・レジュロンによる自然派ワイン入門書決定版。人気だった本の日本語訳です。
初心者の方にもなぜ自然派ワインを彼女が推しているのか非常にわかりやすい。写真も綺麗でビジュアルブックとしても楽しめます。きっと興味が沸くはず。
奇跡の自然ワインを! ヴァン・ナチュールの名作300本|シルヴィ・オジュロ、アントワーヌ・ジェルベル
造り手の紹介とそれぞれ一本のおすすめを紹介。
掲載されている造り手全てが自然派の造り手というわけではないが、代表的なものは網羅している印象。初心者の方はどれから手を出せば良いかわかりにくいかもしれないが、読むと色々試したくなる楽しい一冊。
ウグイス アヒルのビオトーク〜ヴァン・ナチュールを求めて|紺野 誠、斎藤 輝彦
渋谷の「アヒルストア」代表の斎藤さん、三軒茶屋「ウグイス」と西荻窪「オルガン」代表の紺野さん、昨今の自然派ワインブームの火付け役ともなった両氏のナチュラルワイントーク。
雑誌「GINZA」の連載が一冊の本に。お二人の人柄も含めて非常に楽しい一冊。
ナチュラルワイン:いま飲みたい 生きたワインの造り手を訪ねて|中濱 潤子
自然派ワインイベント「FESTIVIN」実行委員会、自称ワイン生産者追っかけの著者が執筆。おすすめの生産者の解説と飲むべき一本を紹介。
掲載生産者はそこまで多くはないが、しっかりと的を得た初心者にはとても助かる内容。最後には全国の自然派ワインが飲める店を紹介。数年前に出版されていた本の改訂版。
ナチュラルワイン入門|藤巻 一臣、中尾 有、紺野 真、岡田 悦和 監修
ソムリエからワイン醸造家に転身「グレープリパブリック」の藤巻さん、「VIRTUS」中尾さん、「organ」紺野さん、「FESTIVIN」岡田さん監修によるナチュラルワイン入門書。
基礎知識、ワイン造り、味わい方、今飲むべきワインカタログなど様々な視点から楽しめる一冊。
アウトローのワイン論|勝山 新作
自然派ワイン界のボス、故勝山新作氏のワイン論。
昭和の時代から活躍するワインの伝道師が語る固定観念に縛られないワインの楽しみ方。40年前から最近の自然派ワインブームに至るまでの氏の経験を読み取ることができる貴重な一冊。
ヴィノテーク|2020年2月号ビオワイン、ヴァン・ナチュレル特集
自然派ワイン特集あり。昨今のナチュラルワイン・ブームの問題点について目をそらさず向き合って考える。ボリュームは少ないが内容の濃い特集。
Casa BRUTUS | 2014年1月号
自然派ワイン特集あり。飲むべき自然派ワイン50本を紹介。
Winart|2017年1月号
自然派ワインの聖地とも言える「ジュラ」特集。代表的生産者からジュラという地域の特徴まで徹底解説。
Winart|2013年7月号
自然派ワイン特集。もう7年も前の発行だが、今読んでも楽しめる。トレンドとなった経緯や問題点も書かれており、初心者でも興味深く読める。
以上です。前置きが長くなってしまいましたが、しっかり理解を深めた上で飲むとより楽しいのではないかと思います。
とはいえ知識ばっかり先行して堅苦しくなっても仕方ないので、楽しく飲みましょう!
本日も最後までお読みいただきありがとうございました!

